お家の中には、「もう少しここがこうなら・・・」と思う場所が結構あります。お家を建て替えたりお引越しをしたりするのはそう簡単なことではありませんので、コサインではそんな住空間の「もう少し」と向き合いながら製品開発をしています。
そこで、今回コサインは玄関の「もう少し」を考えました。
コサインではすでに収納不足になりがちな玄関のための「もう少し」を叶える製品がいくつかあります。
そんな玄関のアイテムを前にすると次の「もう少し」が見えてきました。バリアフリー化が進み上り框がある玄関が減ってきている中で、靴を脱いだり履いたりする動作が不便になってきているのではないかと考えたのです。
見えてきた「もう少し」。
冬場にブーツを履くとき、腰を曲げ靴の紐を結ぶとき、子どもに靴を履かせるとき・・・そう考えて行くと、足元が不安定な場面がいろいろと見えてきました。話を進めるうちに、コンパクトなスツールがあると玄関がぐっと便利になるのではないかという方向性がかたまり、今回の新製品の開発がスタートしたのです。
 
アイディアを形にする。
玄関に置くスツールの構想が固まったところで、いよいよ形にしていきます。
今回デザインをお願いしたデザイナーの河田敏宏さんと一緒に、玄関に置くのに最適な大きさ、機能そして佇まいを話し合いました。それをもとに河田さんからいくつかのアイディアスケッチの提案があり、その中から3つの案に絞り、より具体化しながら検討することになりました。

座り心地やサイズ感は実際に座れるラフモデルで検証し、スツールとしての存在感、細かなディテールや形の納まりなどはCGのイメージも参考に検討していきます。



実際にラフモデルを製作してみると、足を乗せるステップは、機能的にも見た目にも窮屈な印象があり、初めに考えていたコンセプトのひとつ “コンパクトさ”とは相反する機能だと気づきました。玄関での存在感や全体のサイズ感、また私たちが製品開発において常に大切にしている“無垢材の魅力を生かしたものづくり”“長く大切に使える生活道具”というコサインとしての考え方から判断し、ステップ部分を無くし、よりコンパクトさを追求したスツールとして進めることになりました。
キーワードは「反り」と「むくり」。
デザイン案が決まると、コサインの工房で製作するための設計がはじまります。強度や加工方法などを考えながら、製品の脚のラインや座面の裏側といった細かい部分まで河田さんと一緒に検証しながら少しずつ決定していきます。設計を進める中で、反りのある座面から“反りとむくり”というキーワードが出てきました。“反りとむくり”とは日本刀や神社仏閣の屋根に見られる日本独特の美しさを表現する言葉です。
昔の民家にみられるような土間続きの空間に比べると、今の住宅の玄関は以前よりずいぶん小さなスペースになりました。しかし、今でも「靴を脱ぐ」という行為や人を迎え入れるという、日本らしい習慣が残る場所のひとつだと考えられます。そして、そこに置かれるスツールに「日本美」の魅力を取り込むことで、玄関という空間がそうした行為にふさわしい落ち着いた場所になるのではと考え、脚の形をふっくらとした「むくり」の形とし、「反りの座面」と「むくりの脚」を今回のスツールの美しさの要としました。
 
コサインらしく仕上げるために。
設計が終わると、試作が始まります。まずは木材ではなくスチロールで実際のサイズの模型を製作し、他の商品と並べてみたりしながら検討していきます。
出来上がった模型は、私たちが想像していたよりもいくぶん華奢に見え、想像していたイメージとは少しギャップがあるように感じました。そこで、2つのポイントを修正し再度模型を製作することにしました。

左:調整前  右:調整後
1つは、脚の直径を少し太くして、それぞれの脚の間隔を大きくし、見た目のバランスと座った時の安定感を高めること。2つ目は木の素材の魅力を意識すること。
コサインの製品は大きさに関わらず自然な木の素材の魅力が伝わるものにしたいという創業当初からの想いがあります。木の素材の魅力を引き出すために、座面の楕円をふっくらさせて、木の厚みを感じるように端部の斜めの削り込みの角度を調整しました。
座面の形を検討した際に、面白いエピソードがあります。旭川は冬まっただ中の2月、工房の周りは50cm以上の雪が降り積もっています。そんな中、雪の積もった段差に残されていた誰かが座ったおしりの跡が、検討していた楕円形上と重なって見えてきました。
その形状は、ぱっとみたところとても柔らかいかたちで、人が座るのをじっと受けとめてくれる安心感のある自然なかたちであるように感じました。そのふっくらした魅力をこのスツールにも活かすことで、座面の形状が徐々に明確なかたちになっていきました。
玄関のもう少しを解決する、スツールの誕生。
そして、いよいよ最終的に出来上がった模型をもとに、実際の製品と同じメープルとウォルナットを使った試作が始まります。無垢材を繊細に削り出して完成したスツールは、コンパクトでありながらも、無垢材の魅力が十分に伝わる製品に仕上がりました。
座面の「反り」と脚の「むくり」が特徴的な表情を見せる。
奥行は浅くコンパクトなサイズ。
(幅36cm、奥行25cm、高さ41.6cm)
樹種は、メープルとウォルナットの2種類。
脚は、ノックダウンで座面にねじ込む構造になっていますので、組立、分解が可能です。
 
 
 
玄関にぴったりの、サイズと存在感。
こだわり抜いて作ったコサインの「エントランススツール」。
いったいどんな製品なのでしょうか。
奥行は25cm、幅36cmと非常にコンパクトですが、美しく反った座面は掛け心地が良く、座った時に重心が安定しますので小さなお子様の靴を履かせる時にも活躍しそうです。
その「反り」を持った座面を支える4本の脚は「むくり」を取り入れた優しい曲線でしっかりとした存在感があります。
主張しすぎない静かな佇まいは、どんな雰囲気の玄関にもしっくりと馴染み、時間と共に深みを増す無垢材の風合いをじっくり楽しめる木質感も魅力的なスツールとなっています。

大切な贈り物に。
エントランススツールは、座面に脚を取り付けるノックダウン式です。
お届けの際は、組み立て前の状態ですので長辺46cm、短辺22cm、奥行11cmのコンパクトな箱に梱包されています。
重さもメープルは2.8kg、ウォルナットで2.4kgと軽く気軽に持ち運びができるので、贈り物にもぴったりです。
ご新築やお店の開店、開院のお祝いにも喜ばれそうです。

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